3分でわかる膵臓がんの症状

膵臓がんの手術

下記に該当する患者さんに関しては、ステージに関係なく治療の第一方針として考えられるのが膵臓がんの外科手術になります。

・手術を受けられるだけの体力がある
・肺や肝臓などに転移がない
・腹膜へのがんの広がりがない
・重要な太い血管にがんが広がっていない

また、膵臓のどの部分にがんが発生したかによって、手術の方法が異なります。
 

膵頭部にがんが発生した場合

膵頭部は胆管や十二指腸と繋がっているため、膵頭部にがんが発生した場合、がんの取り残しを防止を考慮し、膵頭部に加えて、胆管・胆嚢・十二指腸を同時に切除します。

膵臓がん,手術この場合、胆管や十二指腸の代わりとなる、新しい通り道を作る必要があります。

手術自体が大がかりなものになりますので、手術時間はおよそ6~8時間かかるのが一般的です。

がん細胞が胃の付近にある時には胃の一部も切除し、門脈という太い血管に広がっている危険性がある場合、血管の一部を切除して再建を行います。
 

膵体部・膵尾部にがんが発生した場合

膵頭部を残しての切除が可能であるため、比較的単純な手術で済むことが多くなります。

膵体部と膵尾部を切除する場合、脾臓を一緒に摘出するのが一般的です。
 

膵臓の全摘出

がんが膵臓に全体に拡散していても膵臓を摘出することで、治癒が望める場合のみに行われる手術です。

膵臓を全摘するとインスリンの分泌など機能が失われます。

そのため、術後は生涯インスリン注射による血糖値のコントロールが必要になります。
 
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必要に応じたバイパス手術

十二指腸が塞がれることで食事が摂れない危険性がある場合、手術によるバイパス手術が行われます。

その他、黄疸予防で胆道バイパス手術が行われることもあります。
 

膵臓がん手術後の合併症や後遺症

■膵液漏
膵頭部にがんが発生し、十二指腸や胆管ともに切除した場合、小腸と残りの膵臓をつなげて新しい通り道を作るのですが、これが上手く繋がっていないと膵液が漏れてしまいます。

腹部に膵液が漏れてしまうことで消化酵素が周辺組織を溶かし、炎症を引き起こし、腹膜炎となる可能性があります。

また、血管が解けてしまうと出血が起こることもあるので大変危険な状態となります。

その際、膵液を体の外に排出するドレナージという処置を行いますが、膵液の分泌を抑えるために治るまでは食事が摂れません。

■胆汁漏
胆汁が漏れる合併症です。膵液とは違って消化酵素が含まれていないため、大事に至ることはほとんどありませんが、膵液が漏れた時と同様にドレナージという処置が行われます。

■糖尿病
膵臓の全摘出手術を受けた場合、膵臓の機能が失われます。血糖値を下げるために必要なインスリンが分泌されなくなります。

そのため、インスリン注射による血糖コントロールが生涯に渡り必要になります。

但し、一部でも膵臓が温存できると糖尿病のリスクは減少します。

しかし、元々糖尿病を患っていた場合には、手術によって糖尿病の症状が悪化することがありますので注意が必要です。

■食欲減退・消化不良
膵頭十二指腸切除術を受けた時、膵臓付近にある胃の動きが鈍くなり、胃もたれなどを起こしやすくなります。

また、膵臓を切除したことで消化酵素が減少し、下痢が起こることもあります。

そのような時には消化酵素を補うための薬を服用したり、一回当たりの食事量を減らすなどして症状を改善します。

その他、吐き気や腹痛などが起こることがあります。細菌による感染症も起こしやすくなるので、発熱がある場合には早めに担当医の診察を受けましょう。
 

膵臓がんの入院期間

膵臓がんの手術を行う場合、膵頭十二指腸切除術の場合は3~4週間、膵体部や膵尾部の摘出時では2週間程度の入院が必要になります。

しかし、合併症の有無や年齢などによって、入院期間が延びることがあります。
 

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